公益の資本論〜序章
2〜3年前からなんとなく「公益の資本論」なるものを考えていました。
今回の原稿は実は、1年以上前に書いたものなので、世界経済の状況も激変したし、金融資本主義に対する評価もまったく変わってますが、そのまま掲載します。資本主義に対する考え方、感覚が、たった1年、2年でこれほど変わったのだということを実感していただく。そのことで、公益の資本主義必要性、可能性をご理解いただけると思うからです。
まずは基本的なことからです。
そもそも、資本主義の「資本」とは何かというと、価値や利益を生み出す生産財のことです。
だから、初期の資本主義は、工場が利益を生み出すものだったので、工場資本主義でした。工場でものをつくって売ることで利益が得られたので、お金はその工場を造るために必要だったので、本質的には工場が資本で、お金が資本ではありません。
しかし、世の中がポスト工業化社会に突入してくると、ヘッジファンドとか金融工学とかが出てきて、お金がお金を生み出す社会になりました。お金がダイレクトに資本となったわけです。金融資本主義とはこういう意味ですね。
金融資本主義の何がマズイのか?については、おいおい書いていきますが、この金融資本主義を変えないとマズイ、と思っている人は欧米でも増えているようです。
僕も、2007年の夏くらいから「公益の資本論」なるものを考え始めました。
これは、基本的には「公益」というものが利益を生み出す資本主義です。
つまり、「公益」こそが資本、という考え方です。
そしたら、アメリカのベンチャー・キャピタリストで「ビル・ゲイツが最も恐れた日本人」とも言われる、原丈人氏が「公益資本主義」ということを言い出していて、同時多発的に日本人同士が同じようなことを言い出したで、この「公益の資本論」というか「公益資本主義」は日本人にとって相性が良いのかもしれません。
まあ、原さんは僕と違って、もう理論経済学のレベルで資本主義を変えようとしていますが、僕には手の届かないレベルの話なので、もっと実践的というか、実務レベルで考えていきたいと思います。
公益の資本論が、世の中に受け入れられて、それで利益が出ることが実証できれば、これは大きな社会貢献だと思うのですが、すでにマイケル・ポーターが「戦略的CSR」ということを言い出していて、これは簡単に言うと「世の中のために良いことをしたほうが、結果的には儲かるよ」ということです。
みんな、なんとなくそうかな?と感じていたのですが、マイケル・ポーターが断言したということは、神様のお告げと一緒ですから、アメリカの大企業はこぞって戦略的CSRに邁進しているらしいです。
金融資本主義から公益資本主義への移行は、すでに始まっているようですね。











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